tryしない医学記録

114回医師国家試験受験者が電子書籍・デジモノ・勉強について書きたいことを書くブログ

大学で初期研修するメリットとデメリットまとめ(実際研修してみて)

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来月にはマッチングの希望順位登録も始まるみたいだし、今年はコロナの影響であんまり病院見学もできていないんじゃないかと思ってこんな記事を書こうと思います。

どこかの6年生の参考になればと。

なんか調べたら昔記事書いてたね...
www.no-try-medical.com


調べたら記事が出てきて書いてるやつは同じやつだなと再確認しました。

自分が大学研修を選んだことによってわかった・違ったこともありますのでここで再度まとめなおそうかと思います。


大学研修におけるメリット

1.聞けばだいたい答えが返ってくる

ちゃんとアカデミックな先生がいますので(当然なんですが)、なにを聞いても必ずなにかしらの答えは返ってきます。
まぁ研修医が聞くような話なんてだいたい市中でもそれなりに返ってくると思いますが、にしても必ず答えが返ってきます。

というより個人的にはその科のローテが終わってから上記のメリットがあるかなと思うところ。

例えば自分の場合、別のローテ科に移ってからとある疾患を疑ってわかんねぇな、わかんねぇなとなったときにそういえば前の科であの先生これ詳しかったなぁ...
って先生に突撃して聞きに行ったりもして、自分の方向性が見誤ってないか確認することなんかもできました。

どうしても市中病院で各科揃っていたりしても、その科の先生って数人だったりしてこういうこと聞きづらかったりするところあるかもしれませんが、大学だとわりとそういうことはないイメージです

(にしてもちゃんとした市中なら同じ程度のことできそうなもんですが)


2.3,4年目の〇〇専門医プログラムで帰ってきた先生が多いので思いの外質問しやすい

もちろん教授含みのカンファは存在しますが、どの科にしても後期研修医の先生がいるので、わりと話しかけやすい感じあるなぁと思ったところです。

さらにプログラムに入ってるだけあって〇〇専門医プログラムについても詳しいし、研修医のときこれやっとけばよかったわも色々聞けたりします。


これはねー、よかったです。2年次の先生にも確かに色々聞けますが、それ以上に後期研修医の先生から得たものは今のところ多い印象です。



(ただこれも有名な市中病院とかならあてはまりそうなきがしますけどね)


3.病棟薬剤師がいる


これは最近知ったことですが、病棟薬剤師がガチで各病棟ごとにいて各患者の投薬すべて見てくれているってのはめっちゃいいです。
各病棟に専属の薬剤師さんがいるので、この薬調整したほうええんでね?とかは薬剤師さんのほうから教えてくれたりはもちろんのこと、こちらからこの同効薬、どっちがどう違いますかね、とかこんなとき使えそうな薬ありますかね、とかそんな話をめちゃくちゃできます。

やっぱ薬のことは薬剤師さんが最強です。とても勉強になっている次第です。





とりあえず研修してみて思ったメリットはこちらです。

ですが、それって有名な大きな市中病院だったらどこでもそうなんじゃねとも思ったりするので一概に大学病院だからというのも変な感じがしますが、そこはまぁご愛嬌で。



大学研修におけるデメリット


これは一つにつきます。

「同期の質が安定しない」


これです。


これに尽きます。

全員が全員ではないので、これも一概にはいえませんが、だいたい定員割れする環境上、なぁなぁで入ってくる人もそれなりにいるわけで、なんとなーく「お互いに高めあっていこうぜ」みたいなところは存在しないなぁと思うところです。


そんなん市中病院でもそうじゃね?とかおもうところあるかもしれませんが、個人的には大学病院のほうが顕著かなぁと思ってます。

同期にそんな感じを求めているのならマッチング倍率の高いところをまずひとつ。

それがいいかと思います


デメリットだと思ってたけどそんなことなかったこと

1.手技


できます。やってないのは胸腔ドレナージぐらいでそれ以外の少なくとも手技みえvol.2に書いてある手技はだいたいやりました。
わりとたくさん。


ルンバールとかAラインとかも3年目の人に「お前が刺さらなければ刺さらんよ」とか言われるくらいやりました。

ほんとにめちゃくちゃ人が多い都市部の大学病院は知りませんが、そんな感じで手技はできます。むしろ後期研修医もいるのでバックアップも豊富だったりしてむしろ教わりやすかったりするかもしれません。

これは研修医になってからわかったところです

2.どーせだいたい学生実習と一緒なんでしょ?


科によります。

これははっきりいって選び方次第です。

そういう科もあるかもれませんが、市中っぽい動きも全然できます。

救急もただの指示待ち研修医になることなくやろうと思えばできます。

ここらへんに関してはやはり本人しだいだなと思いました。大学だから、とか、市中病院だから、とかあんまり関係ない気がしています。


本人がなにをしたいか。それによって研修はハイパーにもハイポにもなれると思います。




まとめ的な


ざっくりですが、研修半年終わって思ったところはそんな感じです。


ただデメリットの同期に関する話は地味に効いてくる感あるので、自分でこれがやりたいから大学を選ぶんだ! 

なんて意志がなければ大学は選ぶもんじゃないかなと個人的には思っています。


しかしながらいままで紹介したようにそこまで悪いもんじゃないと思うところも多々ありました。



とりあえず一言だけ

「どこ行っても研修はその人次第」


これは強く思いますので、マッチング先望んだ場所じゃなくてもまずひとつ頑張ってみたらいかがでしょうか。