今回は症候論のお話です。
一時期、というか去年の今頃症候論いやーちょっとみたいなーと思って、medu4のDr.鈴木の講義を買うかどうか非常に迷って結果買わなかったみたいなことがありました。
それで、今回medu4で新しく講義作るってんで、wktkしながら講義を見ました。
現在症候みたいなことの講義で存在を確認しているのはTECOM、MEC、そしてmedu4なんですが、そのうちMECとmedu4それぞれまず1コマ(medu4については1つ目の項目のまとめ演習まで)をみましたのでその所感を書きたいと思います。
ちなみにTECOMの症候論(正確には症候別プライマリ・ケア講座)については少し昔みましたが、私の知らない先生がスライドを使いつつする講義で面白さも役に立ちそうな雰囲気も自分は感じなかったので、それはまずはじめに断っておきます。
ので、今日はMECとmedu4についてですね。
medu4
担当はDr.HZMです。言うまでもなく。
コマ数は全6コマ
こちらはまえがきに
1.科目の総まとめ
2.症候論の試験対策
3.臨床推論力をあげる といったことが記載されています。
講義の方式は以下のツイートのように各症候に関してマインドマップが作成されており、それを解説し、その症候に関する臨床像みたいなものを問いていき、各大きな項目ごとに練習問題がある形です
今月中旬リリース予定の『症候論特講』がボチボチ仕上がってきました! 今年完全新作です。
— medu4穂澄 (@medu423) October 4, 2019
マインドマップ形式で、症候という切り口から臓器横断的にまとめる講義になります!
国試ガイドライン準拠で編んでますが、臨床推論に直結する形で作りますので、初期研修へのうまい橋渡しになれば!! pic.twitter.com/4eAsxCkg6q
大きな特徴としては2つでして
1つは上述した通り
マインドマップが作られていること。
これにより俯瞰的に各症候をみつめることができます。症候から連想できるものを提示してくれていますので、全ての臓器別の講義を見終わった人にとっては復習になり。自分の抜けている部分を再復習できると思います。
もう一つは
各項目の最後にあるShadow mode。
これは各問題の一部、具体的には国試の問題から年齢性別と一部の主訴などの情報のみ抜き取ってある問題文が作成されていて、それで答えられるかどうかみたいな練習問題です。
すごく考えられていると思いました。
症候論の練習ってなんとなくしにくいイメージがありますので、こういったもの方法は斬新だなぁととても思ったところです。
とりあえずこんなところですね。
MECとの最終的な比較的なものは最後に行うことにします。
MEC
MECの担当はDr.KSR。コマ数は10コマ。
こちらはまえがきによりますと
1: 総合診療医になるための基礎トレ ーニング
2: 必修で安定した得点力を得るための基礎トレーニング
とあります。
方式は症候全てを網羅する形ではなく、KSRがチョイスしたものだけ厳選されており、各症候に対して
緊急性の高い疾患、頻度の高い疾患、よく見落とされる疾患の3つを挙げ、それらをどう診断していくかとかそれぞれの疾患の特徴を説明し、過去問改変問題などをとりあげて臨床力をつけるような感じです。
個人的には見てサマライズ色強めの講義ですなと思いました。予想みたいな問題もありますし。
自分が医者になってどう判断するか、そういったところの力がつく講義なんだろうなと感じました。
比較と自分が思うところとか
以下のように比較できそうなところを思いついた範囲で表にさせていただきました。
|
medu4 |
MEC |
担当 |
HZM |
KSR |
コマ数 |
6コマ |
10コマ |
症候数 |
全て網羅 |
ピックアップ形式 |
特徴 |
マインドマップ shadow mode |
症候から疾患に対するアプローチ方法の紹介 サマライズ色強め |
表にした意味ない感ちょっとありますね... 許してください。
個人的な感想としては端的に言えば
medu4のほうは全部網羅していてかつ、shadow modeのような演習方法も採用し、コマ数も少ないことから非常に復習に向いていると思いました。
また、マインドマップの存在により医師になってからも疾患を想起させるために有用なテキストになるなとも感じました。
ただし、その一方でひとつひとつの掘り下げが少ないので、あまり印象が残らないように感じました。復習という意味では非常に効果的だと思いますが、どうしてもこれ、本読めばよくね?感が自分の中で拭えませんでした。
shadow mode等は復習にもいいし、テキストも今後ぜひ使っていきたいなと思うところなんですが、これを復習の一つとして使うならその役割はテストゼミ基礎編でやってるし、症候の話は簡単に思いつくところであればメディックメディアが出している鑑別!1st impression(無料)で事足りる気も否めません。
ので端的に言えばそこまでしてやらなくてもいいのでは…、と思ってしまいました。
あたらしいシリーズをちゃんと勉強していている人、更にかつテストゼミもやってるよ~って人はshadow modeも存在していますが普通に解ける感じもしますし、コスパとしても微妙なところ... と思った次第です。
あとshadow modeいいなと思いますが、思いの外各項目5問程度しかないので、もっとあればよかったなぁとは思います。
対して、MECはKSRのサマライズ的要素とかつ臨床に即した話を講義してくれてくれるため、国家試験の勉強のみならず、研修医~医師の時に使える考え方まで手に入る、講義でしてほかった症候論という感じがとてもしました。
medu4に比べ網羅性は欠けますが、臓器別をやった後でも確かにそこちょっと不安やったわなるほどね、的な部分が1コマ見ただけでも色々ありましたし、なんというか成長させてくれる感じはこっちに軍配があがると感じました。
10コマありますが、MECとってて余裕あるわって方は見ても良いのではないでしょうか
まとめますと、参考にする資料ならmedu4、実践的な力をつけたいならMECと私はそう感じました。
あくまでn=1なので、本当に参考程度に見てくれれば構いません。
し、MECとってなければ別に国試受験という観点ではMEC症候論の必要性はあまり感じません。
以上、簡単なレビューでした。
ということで自分は症候論についてはやるのであればMECを見て、仮に12月に時間があるようであればmedu4も見ようかなってことで落ち着きました。
症候論だけですが、KSR信者が存在するのがちょっとわかるようなそんな印象を受けたところです。